第13章 強さ。
「イタチ君、さっきから何でそんなに冷たいの!」
ぎゅうっと、を抱きしめて言うリン。
「が逃げずに待っていたら、茶番としか思えないからですよ」
どういう事?
「⋯だとしても、ちゃんに選択はあるよ。綱手様がギリギリまで待つって言ってたよ」
「⋯⋯リンちゃんは⋯産んで、ほしいの?」
その言葉にリンは戸惑った。
けれど、イタチの言う通り、思い出す。
「ちゃんの選択に私は応援するよ!けれど、私個人としてはね、⋯その⋯⋯会いたいなって⋯⋯⋯思う⋯な」
「私、私ね、何も知らないんだよ、無理だよ⋯」
イタチは蟀谷を揉んで深く眉間を刻んだ。
「私は言いましたよ、あなたに、助けてと。あの人を、助けてと。貴方はそれを聞かないふりをした。あの人はずっとずっとあなたと暮らすため、人狼としての貴方と暮らすため何でも、どんな事もしてきた。今までずっと、そんなあの人が願った待っていてほしいを、貴方は何故守れなかったのか私には理解できないんです。あの人と子供が出来た?産めない?何も知らない?それは自業自得だ。貴方はダンゾウ様の犬になることを選び学を捨てた、ダンゾウ様が言われるまま。」
小さな子供のようにリンにしがみつく。
「考えないことは罪ですよ、。あの人があなたに会えない日々を、どうやって過ごしていたか、貴方が消えた日、貴方があの人を捨てた日、あの人がいつも通り「仕方ないけど、頑張るしかないよね」って貴方は言わせた。最初を探せば貴方が望んだことだと言うのに。貴方は何度も簡単に手放すんですね。どれだけ、あの人を壊していけば⋯貴方はどれだけあの人を苦しめれば、共に歩もうと思うんですか」
「イタチ君」
「何故逃げるのですか、何故戦わないのですか、何故、待っていてあげられないのですか!!!子供が出来た?あの人の子供でしょう?私はただただ、貴女にお祝いを申し上げますよ。貴方がその子まで殺すと言うなら私があの人と、も殺してあげます」
苦しげに顔を歪めるイタチ。