第9章 愛痛い。
「さぁ、ご飯にしましょう?」
「~っ~~!お化けのくせに!どうせあれだろ!毒入りなんだろう!」
「えっ!そんな!そんなことはありません!」
「うそつけ!」
テーブルの上に出来ていたご飯をひっくり返すと、彼女は驚いた顔をしていた。
「⋯い、いま、ご用意致しますからね」
「~なんで⋯~なんで怒らないんだってばよ!!!」
彼女は目を丸くして、しゃがみ込むと、嘘つきの笑顔を浮かべていた。
「お怪我はありませんか?」
そう言って手を触るが、もどかしくて、振り払うと手が頬に当たってしまう。
「ぁ⋯」
「⋯⋯ナルトの言う事は間違いありませんよ、私、は化け物です。そんな化物が貴方を愛おしく愛らしいと感じてしまい引き取りました。⋯ごめんなさい⋯普通ではないのですよ」
泣くと思ったから、背を向けて部屋を出る。に連れてこられ地理感覚もまるで無い、けれど、居たくなかった。
こんな、こんな場所に。
居たくなかった。
あの人が化け物が、酷く悲しい顔をしていて見ているのが心が痛かった。
心にジクジクと刺さった。