第9章 愛痛い。
小さな1LDK。
ナルトは寝てしまい、はゆっくりとベッドに寝かしつけ、そっと抜け出す。
ナルトの服や生活必需品を整え、夕食の支度を済ませる。
サクモさんはちゃんと食べてるかしら?カカシ様はどう思ったのかしら?怒っていらっしゃるかもしれない、手紙だけ残してくるなんて⋯探さないでと書くべきだったのかしら、そうなったら里中のエリート忍に探されることになりそうで書けずにいたのだけれど⋯
はふと、ベッドを見ると食べ盛りの小さな天使。
「頑張りますよ、ナルト」
今日の夕飯は肉じゃがですよ。
喜んでくれたらいいな。
なんてにやけながら台所に立つ。
美味しいと言ってくれたら⋯嬉しい。
夕食の支度が出来ると、向くりと起き上がったナルトに微笑む。
「ナルト、おはようございます。お夕食の準備が出来ましたよ、手を洗って食べましょう?」
「おはよ⋯⋯?」
「どうかなさいましたか?」
「ねーちゃん⋯おしっこ⋯」
!?!?
はナルトを抱えてトイレに連れていき下着を一変に下ろす。
「ナルト!トイレはここです!わかりましたか!?」
「なんでパンツまで下ろすんだってばよ!!ビックリして引っ込んだってばよ!」
「ご、ごめんなさい」
照れているのか戸を占められなんだか寂しく感じる。
トボトボと台所に戻り手を洗って味噌汁をよそう。
ジャーっという音とともに出てきたナルトはぼんやりとの背中を見つめていた。
どこかで、見たことある。
この背中。
振り返ると微笑んで、手を洗ってご飯にしましょうという。
彼女は化け物だ、真っ白い髪の毛、金色の瞳、優しい表情。
キレーだ。
キレーだけれど、こわい。