第7章 恋をした。
「そうだ、大浴場があるんだ。が知らないと言ってた温泉だよ」
「そうなのです、温泉とお風呂は何が違うのか」
「行っておいで、きっとも気に入るよ」
大きく頷き返事をしてバスタオルと浴衣を手に部屋を出て行っていた。
自分の足首には彼女を制す鎖が巻きついていた。
はそれを知っているのか出かける前になにもそれについて言わなかった、が置いていった荷物をちらりと体を反らしなかを覗く。
そこには、小説と干し芋ハンカチがあった。
あと、紅い紐が入っていた。
カカシは目を閉じる。
浮かれているようでちゃんと理解している。
自分がどんな存在か。
気にしなくていと言ってもきっとずっとこうなんだろう。
天井を眺めて、意を決するように起き上がる。がすぐに猫背になりとぼとぼとお風呂に向かうカカシだった。
のぼせるだけ入っていたは部屋に運ばれ心配と共に笑われていた。
どうやら数種類あるのを全て入ると言いぐるぐると入っていたのを、浴場でおばさんの話を永遠と聞いていたため出るに出られなくなったらしい。律儀な子だねと笑っていたが、程々を元々理解できないこの子らしいとも反省した。
夕日に変わる前には目を覚まし、こくこくと水を飲んでいた。
「も、申し訳ございませんカカシ様…」
「、温泉はどうだった?」
「…はい…とっても暖かく心地よかったです、効能というのがあるのですね、素晴らしいです」
「おばちゃんから教わったの?」
「はい、とても親切でした」
「男湯は女湯ほど湯の種類はないらしいよ」
とろんとまつげを伏せて微笑むの頬はまだ熱くなっていた。