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【戦国BASARA】闇色夢綺譚 ※R18

第2章 ~ゆるり、ゆるりと籠の鳥~


「信じられねぇ…」

俺には理解出来なかった。イヤ、俺だけじゃない筈だ。
姫さん…名前と言ったか、彼女が話した事は妖でも、幽霊でもない、他がこの話を聞いたら頭の心配をされる程にぶっ飛んでいた。

「でも…それが真実…」

俺は組み敷いていた手を解くと、名前の手を引いて起き上がらせた。

「私にも分からない」

何故、この時代に居るのか、何故こんな特異体質なのか分からない、と俯きながらぽつり、ぽつりと話す。

「婆娑羅、って訳じゃないよな…」

俺、そんなの聞いた事ないし…

チラっと名前の方を見ると先程俺が押し倒した時の衝動からか、首から血が流れていた。


「あ、首から…」




ドクン…

「え?首…?」

あ、これは、ヤバイ…。




匂いが強くなった。

頭の中で誰かが囁く。

耳鳴りがする。


もう、抑える暇もなく、



俺はソレに流されてしまった…。
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