第1章 ふわり、ふわりと夢、うつつ
※R18
狂った時が始まりの鐘を鳴らす。
部屋へと戻って来た彼女は再びクローゼットを開け、中にある衣装ケースの引き出しからタオルを取り出した。
そのタオルを持ってその人に近付くと彼女とその人の距離が近くなる。
近くなると言うより、密着と言う言葉が相応しい。
ぱさりと彼女が持っていたタオルが手元から下へと落ちた。
私はその落ちたタオルから視線を二人に戻すと、彼女はその人に抱きしめられていたんだ。
暫く二人は抱き合い、その人の腕が徐々に下へと降りた。
指先は彼女の脇腹から腰を何度も滑りながら触れ、その指先は彼女のスカートへと伸びて行った。
私は何が起きているのか解らなくて、ただそれを眺めていたんだ。