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【戦国BASARA】闇色夢綺譚 ※R18

第1章 ふわり、ふわりと夢、うつつ


堕ちた花は何に縋る。




雨の降る中、私と風魔小太郎は地面へと降り立つ。

私を下ろすと彼は私の頬を一撫でし、名残惜しそうに消えてしまった。

風魔、小太郎…。


彼の名前を心の中で呟やく。
彼が消えた場所を後にして私は元就様に視線を向けた。

「元就様…」

私達は雨の中見つめ合う。

彼が近付いてきて私を優しく抱き締めた。

「攫われたと聞いた時、居ても立っても居られなかった」

私を抱き締めた元就様の腕は少しだけ震えているような気がした。


あぁ、この人はこんなにも私の事を…。


濡れた衣服も気にせずにギュっと強く抱き締め、元就様は言葉を続ける。


「そなたが無事であるのなら…」

それで…良い。


私の存在を確かめるかの様にもっときつく抱き締めた。


「ありがとう…ございます…」

元就様…。


私もそれに応える様に、腕をまわした。


こんな私でも、


素性も知れない私でも、


貴方の側に居ても…






許されますか…?


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