第4章 ~くるり、くるりと悠久の輪廻~
金吾と天海様と食事を摂ったあと、彼らにこれからどうするのかと聞かれた私は、此処で嘘を言っても仕方が無いので素直に元就様の所へ向かうと言った。
すると金吾は顔を真っ青にし、私の肩をガッシリと掴むと、ものすごい形相で「ダメだよ、危ないよ、死んじゃうよ!」と言い、全力で私の足を止めた。
私からしてみれば、アンタの傍にいる生臭坊主の方が危険だよと声を大にして叫びたかったのだが…。
そんな事を思い出していると、急に風が変わった。
周りも温泉の蒸気で丁度良い温度なのだけど、この風は冷たい様な、そんな感じ。
「…ッ!?」
私は風が変化した方へと視線を向けると、とんでもないものを目撃してしまった。
「おや、姿が見えないと思ったら、貴女も此処でしたか」
「ッえ、て、っ!」
そのとんでもないモノとは、恍惚な笑みで立っている天海だった。
しかも、全裸で。
「ふぃぎゃっっ!!!」
流石に大声は不味いと思い慌てて口を抑えるも、私の視線は彼に釘付け。(主に下)
てか、何故に全裸!?
この時代って浴衣着て入るんじゃないの!?
とか言いつつ、私も現代と同じ様に入っている訳なのだが、この状況はかなり不味い!
湯気が濃くて辛うじて隠れている事が幸いなのだが、風が少しでも強く吹いたら私は嫁に行けない気がする。
「そんなに見られると流石に私も…」
フフフ…って、だったら隠すとかなんとかして下さいよコノヤローォォっ!!
「おや…」
嫌やぁぁぁぁぁぁぁァァっ!!!