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【戦国BASARA】闇色夢綺譚 ※R18

第1章 ふわり、ふわりと夢、うつつ


「春蘭」

我が声を掛けると音もなく現れる。


「はい、此処に」

忍が現れたと同時に我は持っていた筆を硯箱に戻す。

我はあれに大事ないかと尋ねると、今の所特にと返って来た。
我はそうかと言い、安堵のため息を漏らすと、少し離れた位置で微笑む忍がいた。


「何を笑っておる…」


すると忍はあの日の一部始終を名前に話したと言う。

そして名前が我を可愛らしいと心の声を漏らしていたと。

「ちっ…」

表情が崩れるのを必死に片手で隠しながら舌打ちをする。
その間忍は声を殺しながら終始笑っていた。



「良く聞くが良い…あれに目を付けられておる。分かっておろうな」


忍は御意に、と一声を残し姿を消した。


一人になった部屋に引き出しを開ける音が響く。

中から取り出したのはあの時の花。
そしてもう一つ…
名前はいつの間にか奴と接触していたのだ。


この二つの狙いは名前で間違いない。

一つはこの黒い羽根の持ち主、風魔小太郎。

もう一つはこの花に纏わせた人物。
何奴か分からぬが、大体は特定出来た。



纏っていたのは



「闇の…婆娑羅…」
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