第4章 ~くるり、くるりと悠久の輪廻~
私がどう言う格好をしているかは筆者がそのうち汚い絵を描いてくれるからその時にでも見て貶して欲しい。
…まぁ、とりあえず、私の姿を見た真田様…幸村様は何時ものセリフを大声で叫び脱兎の如く、逃げ出した。
私の部屋の戸を壊して。
暫く叫ばれていなかったので久々の雄叫びは五臓六腑まで響いた気がする。
「つぁー、今の両方効いた…」
佐助は私の膝蹴りを喰らった鼻を抑えながら柱に額を当て、死んでいた。
「ちょっと、勝手に殺さないでくれる?」
あら、また声に出ていたのね…。
「佐助…幸村様の躾がなっていない」
しっかりしろよ、オカン。
「オカンじゃないからっ!…ねぇ、名前ちゃんさぁ…」
何か、あった?
佐助はそう言いながら私の背後に回り、優しく抱きしめて来た。
私はその温もりを受け入れると、佐助の腕に力が入る。
「…流石だね」
そう言った私は、懐から左近に渡された物を取り出し、佐助に見せた。
「それって…」
私は抱きしめられた腕をやんわりと解き、佐助に向って微笑んだ。
「これは…」
貴方を思うと、わたしの心がギュッとなる。
忘れない。
貴方も、わたしの想いも…。