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【戦国BASARA】闇色夢綺譚 ※R18

第3章 ~ひらり、ひらりと久遠の破片~


【sixteenth.】








揺れる、ゆれる…。

廻る、まわる…。


濁った空、

霞んだ視界、

何とも言えないニオイが鼻の機能を奪って行く。


そして、見た事のない数々の物が異物を排除するかの様に私を囲む。


「此処は…一体…」






彼女がいない。そう思うと一人の夜を迎える恐怖と孤独に怯え、眠れない日々が続いた。

あれは何日目の夜だったろうか。

名前の残像を求め、気付くと彼女の部屋の前にたどり着いていた。

分かっているのだ。
だが、勝手に足がこの場所へと向かってしまう。


部屋の中に入り戸を閉め適当な場所で膝を折る。そして彼女の姿を探すも、在るのは彼女の残り香だけだ。
その香りが私を包み、彼女がいる様な錯覚を覚える。

私はそのまま後ろに倒れると、大の字になり天井を見つめた。

考える事はただ一つ、


「名前…」

其処で私の意識は途絶えた。

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