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【戦国BASARA】闇色夢綺譚 ※R18

第3章 ~ひらり、ひらりと久遠の破片~


【fifteenth.】










静かだ…。

僕は死んだのか…?

身体が動かない。
暗い、寒い…。

あぁ、微かだが声が聞こえる…。


これは僕を呼んでいる?

近付いて来る…。

気配が僕にとって少々眩しい。




だが、悪い気はしない。



「ねぇっ大丈夫!?き、救急車っ」

太陽の陽射しのように、ふわりと温もりが僕の身体を包む。

死ぬ間際にこのような優しさを味わえるのなら、もう十分だ。なんて思わせる程に、その温もりは冷えきった僕を溶かしてくれた。

あぁ、君は誰なんだい?

触れたいとそう思い、指先に力を入れてみる。

すると固まっていた指先が、身体が動いた。


あぁ、まだ…。


倒れる僕に触れていた手をやんわりと掴んだ。



「何時もの事さ、心配ないよ。只、何時もよりも酷かっただけ…」


頭を支えながら霞む目を醒すかの様に目頭をおさえる。

すると、ふわり、と香る匂いに気付く。



甘い、甘い花の香り…。



あぁ…君なんだね。

やっと、逢えた…。

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