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【戦国BASARA】闇色夢綺譚 ※R18

第3章 ~ひらり、ひらりと久遠の破片~


僕は彼女に口移しで薬を飲ませた。

薬は嫌いだ。
僕も毎日の様に飲んでいる。
飲んでいても、意味のない薬…。

なのに、今は…


苦い筈なのに…

とろけるように甘く、混ざり合う。



早く、僕に君の名前を呼ばせて…





早く、その声を聴かせて…




もっと、もっと君のぬくもりを…

早く、君の笑顔を見せて…


「ん、はぁっ…」


彼女の甘い吐息と苦い薬が混ざり合う。

彼女がこの様な状態にも関わらず、理性だけが先走る。
僕はそれを押し殺し、誤魔化すように彼女を強く抱きしめた。


そして、ゆっくりと、時間をかけて彼女に薬を飲ませた。





あぁ、早く君の笑顔を僕に見せておくれ…。
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