an inseparable twosome~ずっと昔から~
第1章 1 出逢い
グラウンドにつくとすでにサッカー部の人は来ていて、少し急いだ。
「部長さん、誰だろうね?」
「あ!!大翔先輩の妹さん?」
『はい。そうです……!』
後ろから声をかけられて振り向くと、私が朝校庭で見ていた人だった。
その人の顔を見るとすごく胸が熱くなる。なんで?初めて会ったのに会ったことがある気がして。話した気がして。ずーっと前から探していた人のような気がして。逢いたかったってこんなに思うことなの?
「サッカー部、部長の古川悠人です。よろしくね」
「あ、えと間邉遥香です!よろしくお願いします!……陽菜?」
その人が名前を言っただけなのに、心臓がうるさくなって。遥香が優しく肩を揺すってくれてふと我にかえった。
『あ、すみません…!宮部大翔の妹の宮部陽菜です。よろしくお願いします!』
「うん!間邉さんと宮部さんね!仕事の説明するのでついてきてくれる?」
「『はい!』」
モヤモヤした気持ちを持ちながら、説明を聞いた。
切り替えをしなくちゃと無理矢理した。
その時に結構話してまぁまぁ仲良くなって古川先輩はさん付けからちゃん付けになった。
いざ、仕事を始めると意外にも大変でモヤモヤした気持ちなんかに構っていられず必死に頑張った。
ボール磨き、水分の補給、タオル渡し、怪我の手当てなどたくさん。マネージャーも大変だととても感じた。
「陽菜、遥香お疲れ様。ありがとな」
『お兄ちゃん!もう委員会の仕事終わったの?』
「あ、お疲れ様です!」
「おう! 古川!俺来たから、陽菜たち帰らせるぞ!」
「はい!宮部ちゃん間邉ちゃんありがとう!お疲れ様!」
「『はい!お疲れ様でした!』」
あ。忙しすぎて古川先輩のプレイ見れなかった。
また今度ゆっくり見るか。うー残念。
帰り道は遥香とたくさん話して帰った。