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an inseparable twosome~ずっと昔から~

第2章 2 想い





陽菜side 続き

怖くて、心の中で助けを叫んだ。そのとき聞こえた声は志水くんの声で。先輩から遠ざけるように、盾になるように立ってくれる。そんな心遣いに少し胸がキュッとなった。


『どうして…?』

「間邉と待ってたんだけどさ、あまりにも遅いから様子見に来たら先輩に絡まれてるから。」

「お前、今オレが陽菜ちゃんに話してんだけど?」

「話……。すいません。でも宮部嫌がってるんで。付き合ってないんだとしたら、近づきすぎじゃないっすか?」

「チッ!んだよ…!」


志水くんが強く言ってくれて、先輩は去っていった。志水くんがこなかったらと思うと怖くてしょうがない。


「大丈夫か?ごめん。もう少し早く来とけばよかったな。」

『ううん…!大丈夫だよ…!』

「無理しなくていい。………体、震えてる。」

『え、あ、ご、ごめんね…!大丈夫だと思ったんだけどな。』

「しょうがないだろ。あれで大丈夫だったらすげぇよ。」

『そっか…!そうだよね。うん。そうだよ…ね。……ッ!ごめん……ッ!』


志水くんにそう言われてなんか安心して、涙か溢れてきた。止めなくちゃって思ってるのに止まんなくて。嗚咽をこらえて、ごめんって繰り返す。

ふと誰かに包まれているような感覚に気付くと志水くんに抱きしめられていた。


『志水く…ん……?濡れちゃうよ!制服…!』

「大丈夫。ごめん。もう少しこのままで。抑えなくていいよ。俺の前では抑えて欲しくない。」


先輩に触れられた時は怖くて怖くてしょうがなかったのに、不思議と志水くんは大丈夫で。むしろ安心した。

抑えなくていいんだって思ったら止まっていたはずの涙はまた溢れてきて。そんな私の背中を志水くんは優しく撫でてくれた。


「陽菜ーー!」


私を呼ぶ声が聞こえて、私たちは慌てて離れて、私は急いで涙を拭った。


「あ、いた!陽菜!あれ?志水。どうしたの?」

「いや、宮部大変そうだったからさ。」

『志水くん、助けてくれたの。』

「そうだったんだ!志水、ありがとう!」

「全然大丈夫。じゃあまた明日な!」

『うん、またね!』

「じゃあねー!」


そうお互いに挨拶をし合って帰った。






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