an inseparable twosome~ずっと昔から~
第2章 2 想い
陽菜side
朝、下駄箱のドアを開けてビックリした。
私には到底縁の無いものだと思っていたのに。
そこにあったのは、世間ではラブレターといわれるものだった。ご丁寧に封筒に入れて。
「陽菜?どうしたの?……あ、それラブレターじゃん!」
『そうだよね。いれるところ間違えてないかな。』
「んー。分かんないから、まず宛先見てみようよ!」
『う、うん…!』
初めての事に戸惑いを隠せず、遥香の言われた通りに宛先をみる。封筒の裏側にばっちり、宮部陽菜ちゃんへと書いてある。
「陽菜のことだねー。中身は?」
『え、えっと。』
カサカサと中に折り畳んである紙を取り出して開いた。
『放課後、中庭で待ってます。って書いてあるよ』
「告白じゃない!?」
『え。そうかな……。違うよ!多分!』
「いや、絶対そうだって!」
「おはよう!…ん?どうかしたのか?」
「あ、志水おはよー!」
『お、おはよう!』
「おう!んで?どうかしたのか?」
「これ見て!!告白だと思わない?」
「これは、…完全にそんな感じがするな!」
志水くんまで話しに入ってきてしまい、どうしたらいいのかわからなくなった。告白なんて初めてだし、何て言えばいいのかわからない。
「で、宮部はどうすんの?告白だったら。」
『も、もし告白だったら、いまは、好きとかそういう気持ち分からないし、中途半端は嫌だから断る…かな。』
「そっか!陽菜が思ったことを伝えればいいと思うよ!」
「俺もそれに賛成かな。」
『うん!ありがとう!』
私が困ってると手をさしのべてくれる二人の存在が改めて大切な人たちなんだと思った。
ふと、告白されているところを古川先輩に見られたくないなと思った私がいてそんな自分が、自分の気持ちがよくわからなくなった。