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【マフィア松】鳥籠の花嫁【R-18】

第2章 憧れはいつだって


***
場面は急転換。わたしは今、父が暮らしを営んでいるといわれるイタリアの地にいる。

そして、パーティー会場である大きなお屋敷の中に用意されたホールにひっそりと紛れ込んでいるのだ。


あの手紙から一週間後、お父さんがプレゼントにと用意してくれたドレスを身に纏い、手配してくれたプライベートヘリでイタリアに向かったのだった。

高校生のわたしには純白なウェディングドレスだけではなく、華やかで真紅のこのカシュクールワンピースでさえも、一生のうち着るとは思わなかった。

パーティーはあと10分ほど。

早くお父さんに会わなければならないのだけれども、まだ主役の座には誰も座っていない。

暇つぶしにと思って、改めてざっとホールを見れば学校の体育館の10倍は軽く超えているし、パーティー会場に集まった人は女であれ、男であれ、着飾りはもちろんのこと、仮面をつけている。

あぁ、そうか。
ヨーロッパの貴族は仮面をつけるんだったっけ。



郷に入っては郷に従え。


ことわざに従い、一応わたしも仮面を装着している。
ただ、息苦しいがもう少しの辛抱。


大時計をみればそろそろ夜の12:00を指そうとしている。

そのとたん!
ぱちり。

会場の電気が一瞬にして消えた。
が、また、ぱちりと白熱を帯び始めた。

目を凝らしてみれば…

パーティー会場の祭壇に、なんとも凛々しい…が、少し厳つい顔をした仮面を外した男が立っているではないか!

そして会場は熱狂。ぴゅるり、と口笛を鳴らす者。
ビールを振り、泡を飛ばす者。クラッカーを鳴らす者。
人それぞれ、行動は違っていたものの、その表情は歓喜に包まれていた。

「もしかして…あの怖そうな人が、お父さん?」

男が手を挙げると、舞台の袖に隠れていたバニーガールかマイクを持ち運んでくる。

男はすうっと息を深く吸い、そして…

「Buona sera!Sia il benvenuto nel partito della mia mia figlia!!(ようこそ!わたしの私の娘のパーティーへ!)」

と、叫んだ。完全なるイタリア語だ…。




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