第8章 華落 3
「あの…お話ってなんですか?」
思い切って、こちらから話を振った。
「ああ…そうだったね…」
くすくすと笑いながら、翔さんは立ちあがった。
「今日は、思い出話でもしてやろうと思ってね…」
「なんの…?」
「和也と俺の」
「え…?」
「聞きたくない?」
翔さんは静かに僕に近づいてきた。
「聞きたいんだろ?」
低い声で、囁いた。
その誘惑に抗いきれず、僕は頷いた。
待つって決めたのに…
信じるって決めたのに…
翔さんはにやりと笑うと、また向かいの席に座った。
足を組んで、タバコに火を点けた。
「和也はね…俺の恋人だったんだよ」
衝撃を受けた。
だって先生は犯されたって…
「なんて顔してるんだよ…」
くっくっくと笑って、翔さんは話を続けた。
「和也はね、レイプされたんだよ…同級生にね」
「え…?」
「多分、いじめの延長だったんだろうね…最終的に、レイプされたんだよ」
「そ、れは…男の人にですか?」
「そうだよ」
ああ…それが先生の闇…
「その時、助けを求めてきたのが俺だったんだ…」