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ヘブンズシュガーⅠ【気象系BL小説】

第65章 モノの子scene8


「なにかあったのか…?」


「別に…」


大野の手が、そっと足を擦った。


「そうか…」


それ以上、深くは聞いてこない。


いつも、そうだ。


僕が何か言うまで、大野は待ってくれる。


「大野…」


「ん…?」


手ぬぐいを取ると、丁寧に僕の足を拭う。


「さ、いいぞ。ほら、こい」


大野が腕を広げた。


ぼすんっとその胸に飛び込んだ。


「おまえ、甘えん坊だな…」


「大野がそうさせてるんじゃん…」


「そうか…?」


嬉しそうな声が聞こえる。


そっと髪を撫でる手。


気持よくて目を閉じた。


「和…明日な」


「ん…」


「この前話した鬼。あれをお上につきだすぞ」


身体が強ばった。


「な…んで…?」


声が震えた。


「ん、やっとお上と会えることになってな。手土産だ」


「大野…」


「大騒ぎだろうな…鬼を生け捕りにするのなんて初めてだから」


嬉しそうに話す大野の腕をぎりっと掴んだ。


「痛っ…和…?どうした…?」


「なんでも…なんでもない…」


「どうした…?鬼が怖いのか?」


「違うっ…」


だめ…


そんなことしちゃ…だめっ…
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