第64章 モノの子scene7
「かず…き…」
ごくんと翔鬼が血を飲み下すのを見て、安心した。
「これから毎晩血を分けに来るからね…」
「だめだ…そんなことしたらお前の身体が…」
「翔鬼のほうが大事だよ…」
「和鬼…」
「その鉄の輪の取り方、調べるから。わかったら逃げよう。二人で」
こくりと翔鬼が頷いた。
心なしか、さっきよりも顔色がいい。
安心してその場を離れた。
「また明日ね…翔鬼…」
「ああ…」
気がついたら足元に子鬼がまとわりついてた。
「和鬼っ!みつけた!」
「和鬼!どこ行ってた!」
きゃっきゃと笑い声を立てながら、一緒に走る。
「ごめんね。翔鬼が捕まってるって聞いたから、大野のお家にいるんだ」
子鬼たちがびっくりして、立ち止まってしまった。
「大丈夫。僕は捕まらないから…子鬼たち、早く山へお帰り」
「和鬼ーっ」
子鬼たちが切ない声を上げたけど、一刻も早く僕は戻らなきゃいけなかった。
あいつの元へ…
そっと寝所へ忍び込むと、大野が起き上がった。
「和…遅かったな…」
「うん。屋敷の灯り番してたんだ」
「そんなこと…お前はしなくていいのに…」
そっと大野が俺を抱き寄せた。