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ヘブンズシュガーⅠ【気象系BL小説】

第64章 モノの子scene7


「翔鬼…」


地下に繋がれている翔鬼を探し当てたのは、あの日から七日たった月夜だった。


「翔鬼…翔鬼…」


竹で組まれた牢の奥に、翔鬼が繋がれているのが見えた。


鉄の鎖がついていた。


「翔鬼っ!ねえっ…」


「和…鬼…?」


「翔鬼っ…」


手を伸ばして翔鬼に触れようとするけど、届かなくて…


「今、助けるからね…」


「だめだ…あっちへ行け…」


「え…?」


「この鉄の輪が取れない…だから…逃げられない…」


「翔鬼…」


「和鬼…お前…人間の匂いがする…」


「今、翔鬼を助けるために、大野の屋敷にいる…」


「え…」


「絶対、助けるから…翔鬼…」


「だめだ…帰れ…山に帰るんだ…」


「翔鬼っ…」


「あんなところにいたら、お前まで捕まってしまう…だめだ…帰るんだ…」


「いやだっ…翔鬼が居なかったら僕っ」


「和鬼…待つんだ…次のモノが生まれるまで…」


「いやだ…翔鬼じゃないといやだ…」


「和鬼…」


ジャラっと音がして、翔鬼が近づいてくる。


「頼む…お前だけでも…」


「いやっ…」


竹の格子越しに、翔鬼の顔を掴んだ。


口を吸うと、すぐ離した。


自分の腕を噛み切ると、血を吸い上げた。


無理やり翔鬼の口に流し込む。


「飲んで…お願い…」

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