第63章 モノの子scene6
「大野…」
「すまん…お前、気持ち良すぎる…」
まだ、足りない。
もっと大野が食べたい。
「大野…もっと…」
まだ、食べたい。
修羅になるまで。
「和…お前…」
また大野がぼくを貫いて。
朝になるまで、大野はぼくの身体の上で動いていた。
ぼくは何度も、大野の精を受け止めた。
大野の手の中で、ぼくも精を吐き出した。
こんなの初めてだった。
そして…
ぼくの身体は修羅になることはなかった。
外が完全に明るくなると、大野の顔がはっきりと見えた。
大野はぼくの頬を手で包むと、優しく微笑んだ。
「ずっと、俺の傍にいろ…」
「大野…」
そっとぼくを抱きしめた。
それは今まで抱きしめられた誰よりも温かくて…
ぼくは思わずしがみついた。
「大野っ…」
心の底に、何かが湧いてきた。
なんだろう…これは…
甘くて、苦くて…
でもずっと味わっていたい…
そっと大野の手がぼくの髪を撫でると、身体が震えた。
「和、ずっと傍にいてくれるか…?」
大野のためらいがちな声に、頷いていた。
「そうか…嬉しい…」
ぎゅっとまた抱きしめる腕に力が入った。