第62章 モノの子scene5
「和鬼…?」
翔鬼の寝顔を見ていたら、いつの間にか眠ってしまったみたいで。
きがついたら翔鬼の胸に抱かれていた。
「あ…ごめんね…」
「なんで謝る?」
「疲れてるのに…」
「いいんだ…そんなこと…」
「翔鬼…」
「俺がやりたくてやってるんだ…」
翔鬼はもう、前みたいに丁寧な言葉でしゃべることがなくて。
対等に喋ってくれる。
僕を一人前と認めてくれたみたいで嬉しかった。
「翔鬼…ごめんね…モノを作れなくて…修羅のままで居られなくて…」
「気にするなよ…そんなこと…」
翔鬼は笑って、ぼくの額に唇をつけた。
「和鬼とこうやって居られるだけで、いい」
ぎゅっとぼくを胸に抱いてくれた。
嬉しい…翔鬼にこうやって必要とされていることが嬉しい。
「和鬼…好きだ…」
翔鬼にそう言われると、身体の奥が疼く。
得体のしれない感情が、身体の奥で鎌首をもたげる。
これは…なに…?
翔鬼を食べ尽くしてしまいたい気分になる。
交わって…
喉笛に食いついて…
食べてしまいたい。
翔鬼が欲しい。
また、メリメリと内側から修羅が出てきた。
ぼくが、ぼくじゃなくなる瞬間がきた。
「和……修羅…」
翔鬼の声を聞いて、股が濡れた。