• テキストサイズ

ヘブンズシュガーⅠ【気象系BL小説】

第59章 モノの子scene2


「和鬼…?」


綺麗な紫の瞳が、ぼくを見上げた。


「うん…おとうさん…」


「そうか…修羅になったのか…」


「ごめん…おとうさん…」


「いい…それが運命ってやつだ…」


潤鬼が手を伸ばす。


掴むと、冷たかった。


「ごめんな…和鬼…」


「潤鬼…?」


「ごめんな…傍にいてやれなくて…」


「なにいってるの?」


「今、いくから…」


「え…?」


「お前が好きだった…宮…」


ぱたりと潤鬼の手が落ちた。


「潤鬼…?潤…?」


潤鬼の綺麗な紫の瞳は、もう開くことがなかった。


「いや…待って…いかないで…」


ぱたぱたと雨が落ちている。


潤鬼の顔を雨粒が滑っていく。


「いやあああ…おとうさん…いかないで…」


「和鬼っ…」


後ろから声が聞こえた。


振り返ると、翔鬼がぼくの後ろに立ってた。


「え…?」


翔鬼の腹から、槍が突き出ていた。


ぽたり、と赤い血が滴った。


「翔…鬼…?」


「早く…逃げろ…雅鬼連れて…」


「で…でもっ…」


「はやくっ…ここは俺が食い止めるからっ…」


ぎりっと食いしばった口から、血が噴きでた。


「いやだあああっ…翔鬼っ…」

/ 771ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp