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ヘブンズシュガーⅠ【気象系BL小説】

第58章 モノの子scene1


「…おとうさん…」


潤鬼がびっくりして顔を上げた。


「和鬼…誰から聞いた…」


「わかるよ…そんなの…」


潤鬼はぼくを抱きしめた。


「和鬼…お前が嫌なら、修羅にならなくていいんだよ…」


「え…?」


「俺たちモノは滅びるべきなのかもしれない…」


「潤鬼…?」


「俺は…お前の…」


その時、洞窟に駆け込んでくる足音。


雅鬼がすごい勢いで入ってきた。


「潤鬼!和鬼!逃げて!」


潤鬼は、すぐにぼくを横穴に突き飛ばした。


「まってっ…おとうさんっ…」


「後から行く」


潤鬼は雅鬼をぼくと同じ横穴に入れた。


「和鬼のこと、頼むぞ」


「うん…潤鬼も早く…」


雅鬼がいつになく真剣な表情をしている。


「大野が来てる…」


「大野…わかった」


雅鬼が俺を抱きしめた。


軽々と抱き上げると、横穴から伸びる竪穴に飛び込んだ。


後は、真っ暗の世界。


夜目の効かないぼくにはなんにも見えない。


「ねえ…雅鬼…大野ってだれ…?」


いつの間にか、子鬼たちがぼくたちの傍に居た。


「和鬼…まただっこか」


「雅鬼に甘えてばかりだな」


「ちがうだろ。翔鬼だ!あまえっこ!」


口々にぼくをからかっては、飛び去っていく。


「もうっ!子鬼うるさいっ!」


雅鬼は苦笑してた。

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