第7章 華落 2
「和…落ち着いた…?」
「うん…」
翔にぃは立ち上がると、キッチンへ入っていった。
やがて帰ってくると、俺の前にマグカップに入ったホットワインを置いた。
「本当は未成年だからダメなんだけどな…」
そう言いながら笑った。
俺はテーブルに置かれたマグカップを取ろうと、身をかがめた。
その時、足が割れてバスローブがはだけた。
翔にぃの顔が変わった。
自分の腿を見ると、大きなキスマークがついていた。
「あ…」
慌ててバスローブでそこを隠す。
「和…それ…」
「なんでもない…」
「ちょっと見せてみろ」
「いやっ…」
翔にぃは強引にバスローブを開いた。
「お前これ…殴られたんじゃないよな…?」
答えられなくて、顔を背けた。
「ただのいじめじゃ…ないみたいだな…」
恥ずかしくて消えてしまいたかった。
翔にぃに知られてしまった。
涙が流れてくる。
「和…」
そっと翔にぃの手が、俺の腿に触れた。
「あ…」
じわりと、なにかが腿を這い上ってくる。
「和…?」
「いや…見ないで…」
見ないで欲しいのに。
掴んだ翔にぃの肩を突き放すことができない。