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ヘブンズシュガーⅠ【気象系BL小説】

第54章 ラズベリーscene4.5 その6


一本の電話が、そんな俺達の小さな幸せを、変えた。



深夜、鳴り響く雅紀の電話。


俺と潤が、電話の向こうの松にぃを追い詰める。


ちょっとやりすぎたかもしれない…


でも、雅紀の傷口が塞がり切るまえにやってしまわなければならなかった。


本当に、雅紀を手に入れるために。


俺達の手に入れるために。


電話を切ると、雅紀は微笑んだ。


酷く透明な微笑みだった。


そのまま雅紀は潤の家を飛び出した。


慌てて追いかける。


潤の運転する車で、俺は震えた。


潤が抱きしめてくれる。


怖い…雅紀…無事で…


あんな透明な笑顔、みたことない。


まるで、死んでしまうようで…


怖かった…


やっとの思いで、松にぃの部屋に着いた。


潤がドアを開けると、雅紀が崩れ落ちてきた。


頭が真っ白になった。


駆け寄って抱きしめる。


雅紀の腹から血が滲んでる。


怒りが湧き上がった。


止められない。


身体が震える。


傷口に手を当てて、血を止めようとする。


ぬるっと生暖かい液体が、手にまとわりつく。


雅紀が微笑む。


だめ…だめ…


おいて行かないで…!

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