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ヘブンズシュガーⅠ【気象系BL小説】

第2章 夢に舞い、恋に舞う


櫻井流の門を叩いた時、僕の運命は大きく変わった。


なんとか先生のこねを伝って、櫻井流のお稽古の見学に行くことができたのだ。


生徒さんにお稽古をつける先生を見つけた時、心がざわめいた。


でも、櫻井流は僕にとってはとても敷居の高い流派で。


ここの生徒になることなんて、無理だった。


「相葉…さん?」


夢の人が、僕に声を掛けてくれたのは奇跡だった。


「松本先生からお伺いしていますよ。どうですか?一つ差してみませんか?」


すべてのお稽古が終わって無人になった、お稽古場の隅を指された。


「僕がみますから」


声も出なかった。


そのまま夢の人の顔をじっと見つめてしまった。


「僕の顔に、何かついていますか?」


先生が顎を撫でるまで、気が付かなかった。


「あっ…すいません。不躾でした」


「いえ…どうぞ…?」


そっと先生は僕に手を差し伸べてくれた。


「いえ…僕なんて…」


「聞いていますよ。僕のお稽古受けたいって、言ってくださっていたんでしょう?光栄です」


「いっ…いえっ…そんなっ…」


「お稽古着、あそこにありますから。どうぞ使って下さい」
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