• テキストサイズ

ヘブンズシュガーⅠ【気象系BL小説】

第45章 哀婉scene9






いかないで




声が出なかった。


翔の姿がドアから消えても、なにも言えない。


足音が遠ざかっても。


身体に力が入らない。


手の上の金平糖の瓶が、手から滑り落ちて…


床に、青い塊が散った。


「…いやだ…」


ふらふらと立ちあがった。


ドアに手を掛けた瞬間、駈け出した。


廊下の先に、翔の背中が見えた。


その刹那


翔が床に崩れ落ちた。


床に左手をついて、声を上げずに泣いた。


「さと…し…」


流れ出る涙を拭う右手は無くて…


そっと歩み寄る。


背中に手を添えると、翔が俺を見上げた。


「智…」


翔を立ち上がらせると、二階の部屋へ誘った。


「智…」


翔は涙を流したまま、俺を見つめる。


「翔…抱いて…?」


「でも…俺、腕がない…」


「関係ない…翔に抱かれたい…」


翔の服を、一枚一枚丁寧に脱がせて、最後に自分の服を脱いだ。


そのまま翔の上に跨った。


「翔…ちょうだい…?」


既に熱くなっている翔を後ろに押し当てた。


「俺に…あなたをちょうだい…」


「智…」


翔の左手が俺の腰を掴んだ。


そのまま、ゆっくりと翔は動き出した。


翔からもたらされる快感に、俺は静かに絶頂を迎えた。

/ 771ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp