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ヘブンズシュガーⅠ【気象系BL小説】

第44章 哀婉scene8


抱いて欲しくなった。


あんまり真面目な顔するから…


そんな顔で、汚れた俺を見ないで。


「金平糖…まだある…?」


「なくした…」


「え?」


「どっか…行っちゃった…」


「そっか…」


砂時計が、落ちきった。


和也は布を取って、カップに紅茶を注いだ。


「お…これが紅茶かあ…」


「いい匂いだろ?」


「うん…智が好きなの、わかる気がする」


「そう?和也、俺のことわかるんだね」


「なんとなく、ね…」


そういうと、また笑った。


その笑顔に釘付けになる。


和也がカップに口をつけて、啜るように紅茶を飲む。


「お…美味い…」


「よかった…気に入った?」


「うん…気に入った」


ポットの紅茶がなくなるまで、俺と和也は黙ったまま、過ごした。


紅茶の温かさが、俺の心を溶かしていった。


紅茶を飲み終わる頃には、すっかり気持ちが解れていた。


「じゃあ…帰るね…」


「あっ…」


思わず、シャツの裾を掴んだ。


「智…」


「いや…帰らないで…?」


「でも…」


「金はいらない。一緒に眠って…?」


「いいの…?」


「抱けないけど、いい?」


「いいよ…そんなの。俺、お前に会いにきてんだから…」


「和也…」

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