第42章 哀婉scene6
「ここの風呂は、いつでも入れて便利だね」
猫足のついた浴槽。
これは欧州から取り寄せたもの。
この娼館は、こういうところには惜しげも無く金を使っている。
雅紀が俺を後ろから抱きしめながら、浴槽に満々と溜めたお湯に喜んでいる。
「一晩中、いつでもお客さんが入れるように準備してるからね」
俺が言うと、雅紀はちょっとさみしそうな顔をして笑った。
「だよな…ここってそういうとこだもんな…」
ぎゅっと俺を抱きしめると、俺の肩に顔を埋めた。
「雅紀…?今日、変だよ…?」
「ん…俺、ちょっとおかしいかも…」
「どうしたの…?」
「智が欲しくてたまらないんだ…」
「え…?」
「智とずっと…一緒に居たい…」
「雅紀…」
「ずっと居るためなら、なんだってする」
強い声に驚いた。
「智…欲しい」
切羽詰まった声を出したかと思うと、俺の身体を持ち上げた。
俺の後ろに、雅紀の熱い棒があてがわれたと思ったら、一気に貫かれた。
「ああああっ…」
「ごめんっ…智っ…」
雅紀は歯を食いしばると、何度も俺を下から突き上げた。
さっきの情事の残滓があったから、俺の中を滑らかに動く。