第36章 チョコフォンデュ
外は真っ暗で、何も見えない。
けど遠くから波の音が聴こえる。
「ほんと…いい場所だよなここ」
にゃーは大人しく俺の腕にいる。
「おまえいい子だな?」
そう言って顎を撫でると、にゃーは気持ちよさそうに目を閉じた。
唇を寄せたら、にゃーはくんくん鼻を動かしながら口を寄せてきた。
「お。俺、酒臭いけどちゅーする?」
にゃーはそのまま俺の唇にちょんっと鼻をつけた。
「おお!」
俺はにゃーを抱えて皆のところに戻った。
「ねえねえ。今、にゃーとちゅーした!」
「え?何いってんの?」
翔くんが怪訝な顔をしてる。
「なんかね、にゃーが俺にちゅーしてくれたの」
思わずにやけながら、にゃーの顔を見てたら、部屋がしーんとしてた。
「…え?なに?」
潤が空いたお皿を持ったまま、とんとんと床を足で叩いた。
「え?なになに?どうしたの?」
「ふぅ…片付けよっか」
「はあい…」
明らかにテンションがダダ下がりした皆を見ながら、俺は呆然としてた。
何が起こったんだ?っていうか何?
そんなににゃーとちゅーしたのがいけなかったのか?