第35章 宮城の夜~東京編~
東京について、真っ先にカズヤの待つ相葉さんの家へ帰った。
玄関を開けると、カズヤがリビングから顔を出した。
「カズヤ?ただいま」
三人で靴を脱ぎながら、カズヤの顔をみた。
カズヤは恥ずかしそうな顔をしながら、また扉の向こうへ消えた。
てっきり犬みたいに歓迎されると思ってたから、ちょっと拍子抜けした。
そのまま家にあがりこみ、リビングの扉をあけた。
カズヤはテディベアを抱えてソファで丸まっていた。
「ただいま。カズヤ」
ちらとこちらをみて、カズヤは頷いた。
「どうした?淋しかった?」
カズヤは頷いた。
テディベアで顔を隠してしまった。
俺はソファに座ってカズヤを抱きしめた。
「カズヤ…ほら。顔みせて?」
カズヤがテディベアごと顔を横に振った。
「なに?どうしたの?」
俺とカズヤは延々とそんな会話をしていた。
キッチンに入った翔さんが叫び声を上げた。
「うおおおっ!」
「え?何?どうしたの?」
キッチンに行くと、シンクに料理が並べてあった。
結構凝った料理だった。
「カズヤ…これどうしたの?」
キッチンから聞いても答えてくれない。