第32章 宮城の夜 3日目その2
俺の部屋はエレベーターホールから一番奥で。
手前の翔さんの部屋でなぜか立ち止まった。
「え?俺の部屋あっち…」
「いいから。ちょっと入って」
「え?うん…」
そう言って入ると、後ろから潤と大野さんも入ってきた。
「え?」
潤がにやりとした。
バタンと扉を閉めると、ぐいぐいと部屋の中に入ってきた。
ベッドに大野さんを投げ出す。
大野さんはバウンドしてベッドに沈み込んだ。
「な、何やってんの?」
「何って…ねえ、翔くん」
「うん…まあ、そういうこと」
「は、は?」
ベッドは綺麗に空いていて。
いつもなら、寝てない方のベッドを翔さんは散らかす。
なのに今日は2つとも綺麗で。
嫌な予感がした。
俺の嫌な予感はいつも当たる。
そっとドアに向かって歩いた。
翔さんが俺の腕を掴んだと思ったら、空いているベッドに俺を投げ出した。
「ちょっ…ちょっと!翔さん!」
「そういうことだから、おとなしくして?」
「どういうことだよ!?」
「智くんと潤の仲直りの条件」
こそっと耳打ちしてきた。
「あ…」
「わかった?だから、楽しもう?」
薄く笑う翔さんが悪魔に見えた。