第26章 鈴~リン~
カズヤ先輩は、また私のノートを丹念にみてくれた。
間違いを指摘して、消しゴムで消す作業をずっとやってくれた。
「じゃ、ここから書き込んで」
数ページ終わると、正解を書き込んでを繰り返した。
「夏休み明けのテスト、何番だったの?」
「え…4位でした…」
「えっ?あんた、頭いいのな」
「いえ…先輩に言われるといやみにしか聞こえません…」
「そう?」
そう言って、人懐こい笑顔を見せた。
私の机に肘をついて、じっと私の事を見た。
どきっとしたけど、悟られないようにした。
「あんた、髪きれいだな…」
そういうと私の髪に手を伸ばして触った。
胸まであるロングヘアの先端を手に載せた。
しばらくさらさらとそれを手で弄んだ。
顔が赤くなる。
誰か止めて。
このまま時を。
カズヤ先輩の手が離れた。
ふっと笑うと、先輩は席を立った。
「あっ…ありがとうございました!」
「テストがんばれよ」
そういうと、手をまた振ってくれた。
小さく振り返すと先輩は、また笑って去っていった。
中間テストは、2位だった。