第26章 鈴~リン~
養護の先生は、担任に知らせるからといって、保健室を出て行った。
ふと横をみると、カズヤ先輩はマジ寝していた。
寝ているからいいだろうと、しばらく眺めた。
きれいな横顔だった。
まつげが長い。
きらきら光る金髪が、色白の先輩によく似合ってた。
口の端は、寝ているのに相変わらず笑ってるように上がっていて。
柴犬みたいだと思った。
ちょっと心がほっこりした。
叶わない恋だけど。
好きでいるくらい構わないんじゃないかな。
そう思った。
そのまま薬が効いてきたのか、私は眠りに落ちた。
起きたら先輩は居なくなってた。
ちょっと残念だった。
でも初めて喋れた上に、手まで握った。
手を洗わないでおこうと思ったけど、トイレに行った時、思わず洗っていて。
死ぬほど後悔した。
それから月日はさらさらと流れていった。
体育祭があったり、研修旅行があったり。
だんだん私にも友達ができた。
でも相変わらず群れるのは苦手で。
ごく数人の友達と、一緒に日々を過ごしてた。
カズヤ先輩は、時々みかけるけど、毎日学校には来てないみたいだった。
でもとんでもなく頭はいい。