第25章 カズヤⅣ
「でもね…パパは俺のことアクセサリーだと思ってたよ…」
そういうと、ママは悲しい顔をした。
ママは感情を隠そうとしない。
だから気持ちいい。
心を許せる。
「そう…あの人も結局…そうだったのね…」
ノンケにはノンケの世界があるように。
ゲイにもゲイの世界がある。
ゲイの世界は欺瞞だらけ。
なにが本当で嘘なのかなんて誰にもわからない。
俺達ですらわからない。
昨日本当に愛してると思っても、今日には別の男に抱かれるなんてことだってある。
だって、俺達の出会いの場は少ないから。
狩れるときに狩っておかないと、獲物が逃げていくから。
だから本当の愛なんて、わからなくなる。
俺も見失っていた。
あの人達に抱かれるまでは。
「あんた、本当に綺麗だもんね…そうしたくなる気持ちはわかるけど…」
そう言ってママは俺の頬をまた撫でた。
気持よくて目を閉じる。
「今の人たちは大丈夫なの?」
「大丈夫。あの人達は、俺じゃない人が本当に好きだから」
「え?」
「俺のこと、保護してくれてんの。飛べるようになるまで」
そう言って笑ったら、ママも傷ついたような顔をして笑ってくれた。
そう、これでいいんだ。
俺はあの人達から離れなきゃ。
スキャンダルになる前に。