第4章 夢に舞い、恋に舞う 3
「雅紀、来たよ」
リビングにシャンパンと鶏、後は少しつまめるものを用意していると、お師匠がお風呂から上がってきた。
「あ、お師匠。どうぞ、こちらに…」
「ありがとう」
ソファに座ると、ふっと微笑んだ。
「これ、用意してくれたの…?」
「あ、はい…ご迷惑でしたか?」
「いや…嬉しいよ…実家は、こういうことしない家だったから…」
ケーキも用意しとけばよかった…
「シャンパン、飲みたい」
お師匠がグラスを差し出した。
僕は栓を抜いて、静かにお師匠のグラスにシャンパンを注いだ。
自分のグラスにも注ぐと、手にとった。
「じゃあ…雅紀、誕生日おめでとう」
「あ…ありがとうございます!」
きゅーっと一気に飲んだ。
「お…おい、雅紀」
「はい?」
「もうちょっと味わって飲めば?」
「あ…そうですね…」
なんだか嬉しくって…
早く酔いたかった。
「お師匠…」
「ん?」
「一日早いけど…メリークリスマス…」
「メリークリスマス…」
グラスを合わせると、透明ないい音が部屋に響いた。
幸せな響きだった。