第23章 カズヤⅡ
一人で生きていかなきゃいけないのに…
ここまでしてもらっても俺には何も返せないのに…
どんどん、雅紀の家に俺のスペースが出来上がっていった。
二人はそれを満足そうに見ていた。
学校はなかなか決まらなくて。
でも新宿にあるフリースクールへ転入することができた。
親もいない、保護者は他人の俺ではここが精一杯だった。
金を積めば入れるところはあるだろうけど、そんなこと二人にさせたくなかった。
学校へ行けない間は、翔が勉強をみてくれた。
「やっぱりカズヤ、頭がいいんだな」
そう言って褒めてくれた。
参考書を買ってきてくれて、俺に宿題を出した。
毎日、二人が仕事に行っている間、俺はそれで勉強した。
翔の出してくれる問題は、面白くて、飽きなかった。
毎日勉強するのが楽しかった。
「カズヤに模試受けさせたい…」
毎日、宿題を見てくれながら翔がつぶやくのが面白かった。
そんなに俺の成績は伸びているんだろうか。
「どこか塾に入れればなぁ…」
俺は首を振った。
そんなとこ行くくらいなら、自分で勉強する。
そう伝えた。
わがままかも知れない。
でもこの時間をこのまま続けたかった。
翔には負担になっているだろうけど。
なんとなく、この関係は俺が高校を卒業する間までなんだとわかってきたから。