• テキストサイズ

ヘブンズシュガーⅠ【気象系BL小説】

第23章 カズヤⅡ


たまに、三人で眠ることがあった。


俺を挟んで雅紀と翔が寝てしまう。


俺はあの日を思い出した。


もう二度と訪れない、幸福な時間だったと、今は思う。


このお兄さんたちの願いが叶った今は、もうあんな時間は必要ない。


無性に寂しくなった。


でも、この寂しさと一生つきあっていかなければならない。


これを俺の一部にしていくことができるんだろうか。


手のひらをじっと見る。


この手に掴める未来が、俺の孤独を埋めるものになるのだろうか。


それともこのままだろうか。


急に見ていた手を掴まれた。


雅紀が俺の手を掴んでいた。


雅紀の方を見ると、手のひらを雅紀の胸に抱えてぎゅっと抱きしめた。


そのまま、雅紀は眠りに落ちた。


嬉しいけど、切なくなった。


俺のお兄さん…優しいお兄さん。


けど、俺のものにはならない。


悲しい。




二週間が過ぎても、三週間がすぎても一向に俺の声はでない。


そろそろ一ヶ月になろうかというころ、翔が学校のパンフレットを持ってきた。


翔は俺に変わって銀行とか、日本に本格的に帰るための手続きとか、やってくれていた。


俺は遠慮したんだけど、やらせてくれと言われた。

/ 771ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp