第22章 カズヤ
俺はそのまま荷物をトランクに詰めて、パスポートを持って家を出た。
家を出るときにパパが起きてきて、俺の手を掴んだ。
「お前みたいなのが、日本でやっていけるもんか」
それが本音なんだね。
「パパ…俺、まだ高校生だよ?パパの思ってる人形にはなりたくないよ…」
俺を握る手の力が強くなる。
「好きなヤツのところに行くのか?」
「まさか…そんなの嘘だよ…」
「お前を誰にもやりたくない」
「パパは俺が居なくても大丈夫だよ…だから、その手を離して…」
そういって俺はパパの傍を離れた。
タクシーを捕まえて空港に向かった。
空港で電話したら、翔は電話に出てくれて。
頼れる人が翔しかいなかった。
翔は、空港まで迎えにきてくれると言ってくれた。
そこで俺は安心した。
とりあえず、東京に戻ろう。
何にもない街だけど、俺のすべてだから。
トイレに入ったら出血してることに気づいて。
慌ててTシャツを引き裂いて、応急処置をした。
売店で恥ずかしかったけど、女性用のナプキンを買ってなんとか凌いだ。
早く戻りたかった、翔や雅紀に無性に会いたかった。
俺は空港のソファで夜を明かした。