第3章 夢に舞い、恋に舞う 2
「ありがとうございました…」
お師匠の見立てて、一着ジャケットを買った。
これならお師匠の外出の時に、着て行ってもいいだろうっていうくらい上品なものだった。
お師匠もブランドが気に入ったみたくて、何着かシャツを買った。
「いいよ。さ、昼飯食べて帰ろう?」
緩やかに車を発進させると、また微笑んだ。
そのまま、車の中は沈黙で。
でもいやな沈黙じゃない。
お師匠は僕のこと時々見ては微笑む。
こんな時間が持てるなんて…
とっても幸せで…
家に着いたら、早速着てみろと言われて。
袋から取り出して羽織ったら、お師匠はニコニコして。
「まだ先だけど…お誕生日おめでとう。雅紀」
そう言って、抱きしめてくれた。
「あ、ありがとうございます…」
「もう…泣くなよ…」
そう言ってお師匠は、隠し持ってた花を差し出した。
「雅紀に似合うと思って…」
それは白いバラで…
でもよく見ると、薄っすらとグリーン掛かっている。
「優しい色だから…雅紀とイメージが重なった」
「お師匠…」
こんなに僕のこと…考えてくれていたなんて…
あんまりうれしくて、涙が止まらなくなった。