第17章 海鳴り
「翔くん…俺さ…」
「ん?」
食堂で横になる俺の横で、洗濯物のタオルを畳んでる。
「こころの目、まだ開いてないなぁ…」
「え…?」
「ほら、翔くんが言ってくれたじゃん…」
「俺、その話したっけ…?」
「あっ…」
夢の中の話だった。
やばい…恥ずかしい。
「ごめん…夢でね…翔くんが話してくれたんだよ…」
「え…?夢…」
「うん…」
翔くんの夢の話をした。
恥ずかしくて顔が見れなかった。
その…だって…
翔くんが俺のこと好きって言ったところも話したから…
話し終わって、翔くんが笑うかなと思ったけど、反応がなかった。
見上げると、翔くんは真面目な顔をしてた。
「え…?どうしたの翔くん…」
「智くん…」
翔くんはあの日から、俺のことを智くんと呼ぶようになった。
「なに?」
「俺も…その夢、見た」
「えっ?」
「全く同じ夢…」
「嘘だろ…」
翔くんがじっと俺を見つめる。
「智くん…俺…」
そっと俺に手を伸ばしてくる。
俺はその手を受け取って、ぎゅっと握りしめた。
「翔くん…」
「夢で言ったこと…本当だから…」