第17章 海鳴り
それから二週間、俺は翔くんの代わりに民宿で働いた。
そりゃ、できないことだらけだったけど、雅紀よりはマシにできることだってあった。
チビたちの面倒を見ながら、民宿の仕事をして…
慌ただしく一日が過ぎていく。
「大野さん!お疲れっ!」
全ての仕事を終えて、雅紀と晩酌する瞬間。
たまらなくビールが旨い。
「ねえねえ!翔あんちゃん、明日帰ってくる!?」
潤がくりくりの目で雅紀の顔を覗きこむ。
「うん。明日ね」
雅紀が嬉しそうに答える。
「やったー!翔あんちゃんのプリン食べたいー!」
和がガッツポーズをしながら、食堂中転げまわる。
「こらっ!お行儀悪い!」
べしっと和のケツを叩くと、首根っこを掴んで起き上がらせる。
「ごめんなさぁい…」
「ほら、さっさと食う!」
急かさないとチビたちはいつまで経ってもご飯を食わない。
翔くんは、毎日こんなことやってるのか…
そら、熱出るわ…
潤がお箸を持ったまま、俺の顔をじーっと見てる。
「なんだよ?」
「智あんちゃん、ここに住むの?」
「えっ?」
「僕、智あんちゃんと一緒に、毎日寝る!」
「あっ…ズルい!僕だって大野あんちゃんと一緒に寝るもん!」