第17章 海鳴り
翔くんの病室を確認すると、一旦、民宿に戻る。
海水でべとべとする身体を洗い流した。
さっとシャワーをして上がると、雅紀と交代した。
食堂に敷いた布団には、チビたちが眠っている。
俺は布団の横に、身体を伸ばした。
泣きつかれて眠る二人の顔は、まだ不安げで。
ぐしゃっと二人の髪を撫でた。
雅紀がシャワーから上がってくると、食堂で座り込んだ。
「大野さん…ごめんね…」
「え?」
「だって、こんな迷惑かけて…」
「迷惑だなんて…俺のほうが…」
「それに、大野さんが居なかったらどうなってたか…」
「え…」
「チビたちをどうしていいか、わからなかった…ありがとう…」
「雅紀…」
「居てくれて、良かった…」
そう言うと、俯いてはらはらと涙を零した。
「俺…翔が居なかったら、一人でどうしていいか…」
肩が震えてる…
「ば、ばかだな…」
起き上がって、雅紀の頭をくしゃくしゃと撫でた。
「ありがとう…大野さん…」
下を向いたままの雅紀の頭をずっと撫でた。
鼻を啜る音が聞こえなくなった頃、やっと雅紀は顔を上げた。
「大野さん、ずっとここに居ない…?」