第15章 悪徳の花 4
「もう…いいから…」
「え?」
「もう、無理しなくていいから…」
「何言ってんだ…無理なんか…」
「僕の事、愛してなくてもいい」
「何言ってんだよ…」
「病院の経営権も欲しいならあげるから…」
「翔…!」
「だから身体を…大事にして…?」
持っていた検査結果の書類が手から落ちた。
そこから写真が落ちた。
それは大野とキスしてる写真だった。
他にも、人事部長や他の理事を脅してるシーンの写真がバサバサと落ちてきた。
「僕は…和也が大事なんだ…」
翔が泣き崩れた。
ベッドに突っ伏して、肩を震わせてる。
「翔…俺は…」
「僕と居るのが嫌なら僕はいかない…だからお願いだから療養して…?」
「翔…」
「お願い…和也…」
「翔っ…」
翔の身体を抱き寄せた。
「何言ってんだよ…俺はお前がいない人生なんて、考えられないんだよ…」
「和也…」
「翔、愛してる…」
ぎゅっと抱き寄せる身体が、震えている。
「ごめん…俺は…」
「ううん…信じる…信じるよ…」
翔の腕が俺を包むと、ぎゅっと抱きしめる。
「僕には、和也しかいないんだ…」