第3章 夢に舞い、恋に舞う 2
ぽつんと残された僕は…
「どうしよ…」
ズボン…濡れちゃった…
どうしようもなく、感じる。
でも。
どうしていいかわからなくて。
本当は僕だってお師匠に触れたい。
できるなら、シたい…
そんな欲望だけはたくさんあって、あの日から毎晩…
お師匠を思って、一人で…
「あああああっ…」
ばふっとお師匠の枕に顔を埋める。
「あ…」
お師匠の香りがした。
いい匂い…
お師匠のこと、”憧れ”から”好き”にかわった瞬間をはっきりと覚えてる。
教本を開きながら、僕に優しく微笑みかけてくれた時…
あの時、この匂いがしてた…
ぎゅっと枕を抱きしめた。
手に届くのに…
何をこんなに怖がってるんだろう。
こんなに近くに、お師匠はいるのに…
「雅紀?」
ウォークインクローゼットから、お師匠が出てきてベッドに腰掛けた。
「なにしてんの?」
まさか匂いを嗅いでいましたなんて答えられず、黙ってしまった。
「疲れた?」
朝から動きっぱなしなのは知ってるから、頭を優しくなでてくれた。
「お師匠さん…」
見上げると、優しい瞳で見てた。