第14章 悪徳の花 3
「和也…」
キッチンの入り口で翔が呼ぶ。
「なに?」
「これ、お祝い」
後ろに隠していた細長い箱。
「ありがとう…」
開けてみたら、ネクタイだった。
いつも翔はお祝いにネクタイをくれる。
それを取り出すと、にやりと笑いがこみ上げてくる。
「手、出して?」
「え?」
長いこと、なんでかわからなかったけど、最近わかってきた。
翔の両手を掴むと、ネクタイでしばりあげた。
「ほら…初めての時、思い出すだろ…?」
「和也…」
初めて翔の身体を奪った時…
翔の着けていたネクタイで手首を縛った。
翔はそれが今だに忘れられないらしい。
時々縛ると、悦ぶ。
普通に抱くより悦ぶから、ネクタイに嫉妬することもある。
手首を縛り上げると、翔の身体が震えた。
そっと股間に手を乗せると、もう硬くしてた。
「もう感じちゃったの…?」
「いや…」
「いやじゃないだろ…こんなにして…」
そのまま翔の股間を弄んでいると、身体の震えが大きくなって…
「和也…」
翔の懇願するような声に、俺の中で獣が暴れだす。
「そこに手つけよ…」