第13章 悪徳の花 2
「ねえ、和也」
「ん…?」
「検査の日、勝手に決めたからね?」
「ああ…そうだったね…」
俺の胸板を翔の指がなぞっている。
俺の腕に抱かれながら、完全に脱力している。
「…翔、一緒に暮らさないか…?」
「え…?」
「だめ?」
「だめじゃないけど…」
「けど?」
「当直とかあるし、しょっちゅう一緒に居られるわけじゃないし…」
「しょうがないよ…仕事なんだから…」
「だって…和也、淋しいでしょ?」
淋しい…?
「和也、いつもセックス終わった後、とっても寂しそうな顔する…俺、その顔見るとたまんなくなる…」
そんな顔、した覚えないのに…
「翔を…俺のものにしたい…」
「和也…」
「欲しいんだ…お前が欲しい」
翔に覆いかぶさると、ぎゅうっと抱きしめた。
そう…
俺は、この男も丸ごと手に入れたい。
全部…心も身体も…全部だ。
傍においておきたい。
「和也…嬉しい…」
翔は俺の背中に手を回すと、ゆっくりと背中を撫ぜた。
「わかった…一緒に暮らそう…」
「ずっとだぞ…」
「うん…」
「女なんかと結婚したら、殺すからな」