第11章 玲瓏
「え…?」
「どんな姿を見たって…俺の気持ちは変わらない…」
「智…さん…」
「だから和也…」
「はい…」
「借金は俺が肩代わりする…俺と一緒に内地に帰らないか…?」
「え…?」
「除隊して、お前と二人で暮らしたい…」
そっと身体を抱き寄せた。
「たった3日一緒に過ごしただけの俺だけど…」
ぎゅっと腕に力を入れる。
「ついてきてくれないか」
「智…さん…」
和也が、ぎゅうっと俺にしがみついてきた。
「そんな…そんなことっ…」
「和也…」
「そんなことできるわけ無いっ…三千円なんて大金…」
「和也、大丈夫だよ…?」
「え…?」
「金なら、用意してきたから…」
一人で過ごすことが多かったこと、そして何年も勤め上げたことで、俺は大金を貯めていた。
和也の肩を掴んで、泣き顔を覗き込んだ。
「ただな…これで二人で内地いく金のけたら、全部なくなるよ?それでもいい…?」
「智さん…」
「そんな俺でも良ければ…」
「智さんっ…!」
和也が胸に飛び込んできた。
「僕はっ…貴方しかっ…いらないっ…」